BLEU SAISONS(ブルーセゾン)

栃木県宇都宮市の静かな一角に佇む、フレンチレストラン「BLEU SAISONS(ブルーセゾン)」
白を基調とした店内には、青が美しい差し色として配され、木の温もりがやさしく調和しています。
清潔感のある空間に、どこか凛とした静けさが漂います。
東京のミシュラン星付レストランや大手ブライダル企業で料理長を務めたのち、35歳で独立した、
オーナーシェフ・前沢裕輝さんにお話を伺いました。

「ブルーセゾン」店名の由来

オーナーシェフの前沢さんに、店名やコンセプトについて尋ねてみると、

前沢さん 「この物件を最初に見たとき、店内の“マットな無垢の白い壁”と、“天然の木”、そして“濃いネイビー寄りの青”が自然と浮かんだんです。この3つを使った空間が、なんとなくイメージできたんですよね。
名前をブルーセゾンにしたのは、周りは自然に囲まれていて、この場所が四季をはっきり感じられる場所だから。それで、店名に“セゾン(季節)”を入れようと思いました。そこに色を組み合わせるなら、どんな色が一生寄り添えるだろうと考えて……迷うことなく“青”でした」

それはほとんど直感だったと言います。

青は空間の差し色に

実はこの建物、当初は壁も床もない、骨組みだけの状態だったそうです。

前沢さん 「オーナーさんから“ここでやるなら、一から建物を作り直してもいいよ”と言われたんです。
それなら、デザインもレイアウトも全部、自分の好きなようにできる。だから、ぱっと浮かんだイメージをそのまま形にしました。もともと、青が好きでしたし、ブルーを入れると映えるので、それもいいなと思っていました。
青という色は、気持ちが冷静になるカラーなので食欲を減退させる色だと言われていて、飲食店ではあまり使われない色ではあるんですね。暖色を使うと食欲が増進するので。
だから、青は全面に使うのではなく、差し色として使えば、空間がぐっと締まります。うまく使えばすごく相性がいいなと思ったのと、そこに赤が入ることで、トリコロールカラーになるので、青の意味も生まれてくると思ったんです」

青について尋ねると、「青が好き」という感覚は、実は昔からあったようです。

前沢さん 「20代前半から35歳くらいまで、ずっとサーフィンをしていました。海に通う生活の中で、気づけば身の回りのものやグッズが、“ブルーオーシャン”みたいな名前ばかりになっていて。潜在的に、青はずっと自分の中にあったんだと思います」

料理人としての歩み、宇都宮で独立

もともとはお菓子の専門学校に進み、フランスで研修を経験。その後、フランス料理の道へと進みます。
名古屋のマリオットアソシアホテルでフレンチを学び、三國清三シェフの系譜に連なるレストランで経験を積み、さらに六本木では、ニューヨーク三つ星レストラン「ジャン・ジョルジュ」の日本立ち上げにも関わりました。
その後、ブライダル企業の料理長を務めるなど、華やかなキャリアを歩んできました。

前沢さん 「独立を考えたとき、東京という選択肢もあったのですが、最終的に選んだのは地元・宇都宮。実は最初、別の物件を見る約束をしていたんですが、勘違いでここに来てしまったんです。でも、ここを見た瞬間に “あ、ここだな”って。建物を壊すかどうか迷っていたオーナーから、もしここでやるなら使いませんか、と声をかけられ、すぐに決めました。迷いは一切なかったですね」

畑と料理、生活としての仕事

店を始めると同時に、畑もついてきたそうです。

前沢さん 「使っていない畑があるから、よかったら使いませんか?と言われて。父や叔父と一緒に土地を整えて、最初の1年は全然収穫できなかったけれど、3〜4年経って、ようやく畑が育ってきました。ジャガイモも自家栽培で、パンに使う素材も、畑から収穫しています。仕事というより、もう生活の一部ですね。自分の中では “料理の仕事をしている” という感覚すらあまりないんです」

料理で伝えたいこと

料理を通して、伝えたいメッセージは何でしょうか。

前沢さん 「説明を聞かないと美味しさが分からない料理は、僕は好きじゃないんです。食べた瞬間に、直感で “すごく美味しい” と感じてもらいたいですね。
カリフラワーのように、普段は主役にならない食材にも光を当ててみると、こんなに美味しくなるんだよって。素材そのものの力を信じているんです。

栃木県ではあまり使われてこなかったジビエも、その一つ。クセも少なくて、実はとても美味しい素材なんです。
オープン当初から変わらず提供しているのは、ジビエをメインにしたコース料理。まずはこれを、と声高に勧めることはしていませんが、自然と選ばれ、長く楽しんでいただいています」

これからのこと

前沢さんに今後の展開をお聞きしてみました。

前沢さん 「今後は、チェーン展開などにするつもりはなくて、ここは、ここにしかない場所でいいと思っています。
それとは別に、料理を教えることや、人に伝えることへの興味はあるので、専門学校の生徒を受け入れたり、外部イベントで料理を提供したりと、少しずつ活動の幅は広がっています。料理を通して、人と人をつなげていけたらいいですね

音楽と、青

実は音楽も趣味で、店内に置かれた青いギターも、かつて自分で使っていたもの。

前沢さん 「ディナータイムに、生演奏をBGMとして入れることもあります。空間として楽しんでもらえたら嬉しいです」

ブルーセゾンは、素材と調理の美味しさ、そして直感で選び抜かれた“青”の空間が、静かに深く心に残る、とても素敵なレストランでした。
大切な人との美味しく楽しい時間を、このブルーセゾンでいかがでしょうか。

BLEU SAISONS 代表 料理長 前沢裕輝さん

BLEU SAISONS(ブルーセゾン)
https://www.bleu-saisons.com/

〒321-0102 栃木県宇都宮市江曽島町1412-5 ユナイテッドガーデン内

アクセス JR各線「宇都宮駅」より車で14分
路線バス「横川西小学校前」停留所より徒歩8分

営業時間 11:30~15:00/18:00~22:00
定休日 火曜日、第1・第3月曜日(祝日の場合変更あり)

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