青色申告の「青」の由来は?他の色だった場合はどのようなイメージになっていたのか?

青色

この記事は「青色申告とは何か?」を伝える内容ではありません。

青色申告の「青色」が何を意味しているのかについてお伝えします。

青ではなく、赤色や黄色でも良いはずです。

白色申告があるのですから、反対の「黒色」や、白に近い「肌色」でも良かったのではないでしょうか。

この記事で、青色申告が「青色」とされている理由について解説します。

目次

青色申告が「青」である3つの説

青色申告が「青」である3つの説

青色申告で「青色」とついている理由として、3つの説があります。

  • 青が持つイメージによるもの
  • シャウプ勧告
  • 申告用紙の色が青だった

それぞれの説について、くわしく解説していきます。

青が持つイメージによるもの

青色が、信用や誠実さを象徴する色であるために「青」が採用されたという説があります。

青色申告をおこなうためには、しっかりと帳簿を管理し、税務署に誠実に向き合い、信頼していただかなければなりません。そのような申告書に対して、青の持つ誠実なイメージが合っていたのかもしれません。

なお、青が持つイメージは他にも以下のようなものがあります。

  • 誠実
  • 信頼
  • 知性
  • 自由
  • 平和
  • 無限

寒色であるために「冷たい」というイメージもありますが、ビジネスにおいては「誠実・信頼」というイメージが強いです。

シャウプ勧告

青色申告制度は、1949年(昭和24年)に発表された「シャウプ勧告」をきっかけに創設された制度です。

シャウプ勧告とは、戦後の日本に世界水準の税制を構築する目的で、経済学者でコロンビア大学教授のカール・シャウプ博士が来日し、約4か月にわたる調査の結果をまとめた税制改革案を指します。

シャウプ博士は、正確に記帳して申告する納税者と、簡易的な申告を行う納税者を区別するため、申告書を色で分ける方法を考えました。

その際、日本人は色に対する印象を大切にすると考え「青空のようにすっきりして気持ちのよい色」というイメージから、一定の要件を満たした申告を「青色申告」と名付けたとされています。

つまり、青色申告には、誠実で透明性の高い申告を促す意図が込められているのです。

申告用紙の色が青だった

過去、使用されていた申告書の色が青色だったために「青色申告」となった説もあります。

青色申告の制度ができた当時は、公的な文書に青いインクや紙が使われていたそうです。

なお、現在では所得税の申告書は青色ではありませんが、法人税の申告書には青色が使われています。

当時の名残があるのかもしれません。

もしも青色申告が他の色だったどのようなイメージになるのか?

上記で青色申告の「青」の由来について解説しましたが、「青でなければならなかった理由」ではありません。

では仮に「黒・赤・黄・肌色」になっていた場合はどのようなイメージを与えていたのでしょうか。

それぞれの色の特徴について解説します。

黒色申告だった場合

黒色申告だった場合

「黒」は一般的に以下のイメージを持っています。

  • 高級感
  • 重厚
  • 自信
  • プロフェッショナル
  • 恐怖
  • 孤独

「プロフェッショナル」は申告書と相性が良さそうに見えますが、「高級感・重厚感」というイメージは、申告書の性質とはやや離れているように感じます。

また、ネガティブなイメージとして「闇・恐怖」などもありますから、正式な書類の色としては適切とは言えません。

赤色申告だった場合

赤色申告だった場合

「赤」は一般的に以下のイメージを持っています。

  • 情熱
  • エネルギー
  • 生命力
  • 怒り
  • 攻撃性
  • 警告

ビジネスの世界では注意喚起や危険表示、赤字などに使われることが多く、見る人に緊張感を与えやすい色です。

申告書に赤が使われていた場合、誠実さや冷静さよりも、指摘や是正、問題がある印象を与えてしまう可能性があります。

落ち着いて事実を申告する書類としては、感情を強く揺さぶる赤は適した色とは言いにくいでしょう。

黄色申告だった場合

黄色申告だった場合

「黄色」は一般的に以下のイメージを持っています。

  • 快活
  • 元気
  • 希望
  • 好奇心
  • 注意
  • 警告

明るく目立つ色であるため、案内や標識には向いていますが、公的な申告書となると軽さが先に立ってしまいます。

税務という正確さと信頼性が求められる場面では、楽しさや気軽さを連想させる黄色は、制度の重みや厳密さとやや噛み合いません。

真面目さを伝えるには、少しカジュアルすぎる色だと考えられます。

肌色申告だった場合

肌色申告だった場合

「肌色」は一般的に以下のイメージを持っています。

  • 優しさ
  • 温かさ
  • 安心感
  • ナチュラル

落ち着きや上品さもあり、人に寄り添う印象を持たせます。

ただし、個人的で私的なイメージが強く、公的文書としては曖昧さが残ります。

また、色としての識別性が低く、申告書を明確に区別するという目的にも向いていません。

制度としての客観性や公平性を示すには、感情に寄り添いすぎる色とも言えます。

申告という行為の性質を考えると、肌色はやや性格が異なる色でしょう。

青色が持つ「誠実性」が申告書に反映されている

青色申告が「青」と呼ばれる理由には、シャウプ勧告や申告用紙の色など、いくつかの説があります。

ただ、それらを一つひとつ見ていくと、共通して浮かび上がるのは「青」が持つイメージの強さです。

「誠実さ、信頼、知性、冷静さ」どれも、正確な記帳と正直な申告を前提とする青色申告の考え方とよく重なります。

黒や赤、黄色、肌色と比較してみると、青は感情に寄りすぎず、重すぎず、軽すぎない、ちょうどよい距離感を持った色だと分かります。

さまざまな説はありますが、結果として青は、申告に最もふさわしい印象を自然に伝えられる色だったのかもしれません。

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