沖縄由来の天然植物の栽培及びそれを有効活用した事業化に向けて、沖縄県豊見城市にある実験圃場「ブルーゾーン・ファーム」を活用した共同研究を開始。
沖縄は、健康で長寿な人々が数多く居住する世界5大長寿地域「ブルーゾーン」の一つで、その健康や寿命は、伝統食や文化が支えていると言われています。亜熱帯気候で育つ野菜や果物はビタミンやミネラルが豊富で、沖縄独特の食材として、例えば薬草や島野菜が挙げられます。また沖縄は琉球王国時代から「食は命の薬」であり、食事は体調に合わせて薬の代わりにもなるという「医食同源」の考えが根付いてきました。その考えからも食は健康と常に連動していると重要視されてきたのです。然しながら、これら沖縄で栽培される作物の栽培方法の確立がなされておらず、身体に与える定量的な健康要因の研究も進んでいない現状です。
スペースシードホールディングスは、これまでの宇宙への生活圏の拡大を目指す中で、宇宙における老化を抑制する方法や生活圏内における物資循環を実現する技術開発を推進してきました。この度は、荒川雅志教授とバタフライピー研究所が研究の対象としているブルーゾーンに関連する研究開発テーマから、人類の宇宙への生活圏の拡大につながるリジェネラティブ(再生可能)な社会の実現に必要な知見を獲得することを目指して、この度の連携協定に参加することになりました。スペースシードホールディングスは本連携の中において、沖縄由来の天然植物についての利用可能性研究などに寄与していくことで、地域におけるウェルビーイングな社会の実現を目指します。
「ブルーゾーン」について
世界5大長寿地域のことで、『ナショナルジオグラフィック』誌のライターである冒険家のダン・ビュイトナーは人口統計などをもとに、イタリアのサルディーニャ島、アメリカカリフォルニア州のロマ・リンダ、コスタリカのニコヤ、ギリシャのイカリア島と並び、日本の沖縄を「世界5大長寿地域」に選定しました。ナショナルジオグラフィック誌2005年11月号にThe Secrets of Living Longer”(長寿の秘密)という特集が組まれ、その表紙を飾ったのは沖縄県那覇市の波の上ビーチで逆立ちをする男性長寿者で、世界中にインパクトを与えました。2008年、『The Blue Zones~世界の百歳人(センテナリアン)に学ぶ長寿の9つのルール~』(ダン・ビュイトナー著)が全米ビジネス書でベストセラーとなり、 ブルーゾーンは世界中に知られるようになりました。
「ブルーゾーンファーム」について
「ブルーゾーン・ファーム」は、沖縄の気候と多様な生態系を活かして、沖縄由来の植物の生産・利用の最大化・最適化を中心とする研究を実施するほか、バイオマスを介した資源循環型農業の実現を目指す研究開発実証用農地です。
・所在地:沖縄県豊見城市
・面積:1,000㎡
・予定農作物:基礎実験段階ではバタフライピーや大豆などを予定
・主な研究機能:沖縄由来植物をはじめとした生産技術開発、海外研究戦略の立案等
連携協定締結による取り組み内容
下記内容を軸に、沖縄由来の天然植物の栽培及びそれを有効活用した事業化を目指します。
①沖縄由来の天然植物の栽培に関すること
②フードロス、循環型農業の取り組みに関すること
②沖縄由来天然植物の機能性研究及び開発に関すること
④地域資源を活用したウェルビーイングな観光造成に関すること
⑤その他、前条の目的の実現に資する取り組みに関すること
琉球大学国際地域創造学部ウェルネス研究分野について
健康と環境の共生ライフスタイル、ヘルス、ウェルネス、ウェルビーイング、ウェルネスツーリズム、リジェネラティブツーリズム(再生観光)を研究テーマに、様々な事業者、多業種、多職種、異業種連携による社会実装を目指した生きた学びを展開しています。
https://health-tourism.skr.u-ryukyu.ac.jp
株式会社バタフライピー研究所について
2021年に沖縄県で創業、国内初の食用バタフライピーの大量栽培技術の確立に成功。「バタフライピーの供給を通じて、人々の健康・美容に貢献する」をミッションに、日本を中心としたバタフライピーの六次産業化を推進し、バタフライピーなどを活用した食品、化粧品等の研究開発・販売を行っています。
https://butterflypea.jp
スペースシードホールディングス株式会社について
月面等における長期滞在を支える高度資源循環型食料供給システムの開発を手掛けており、サイエンスで生活が豊かになる技術の開発支援ならびにインテグレーションによる新しい事業創出を通じた社会貢献を目指しています。
https://ss-hd.co.jp